

ITセキュリティの背景(1)
2006年07月20日
PCは、箱と中身の組み合わせ
家電製品や携帯電話と違って、PCはよく分からない。その理由は、「箱と中身の組み合わせ」という複雑さからくるのかもしれません。
本体はメーカー製だけどソフトウェアはまた違う会社の製品で、オペレーティングシステムが別にある、など、PCは箱と中身を分けて考えます。携帯電話や電卓はその製品だけで完結していますから、PCのようなややこしさはありません。
電卓を考えてみましょう。
キーを押すと数字や記号が表示され、イコール記号を押すと計算結果が表示されます。電卓には、あらかじめキーを押した時の表示プログラムや計算プログラムが基板に焼き込まれているため、このような動作が可能になっています。四則演算だけでなく、ローン計算やダイエットの計算をしたいと思ったら、それぞれのプログラムを作成して、基板に焼き込む必要があります。
それでは、必要に応じて色々な計算プログラムを作成して、プログラムを後から焼き込めるようにしておいたらどうでしょうか。いいえ、焼き込まないで交換できるようにしておいたら、必要な時に好きな計算プログラムが使えることになります。箱にあたる電卓本体と、中身にあたる計算プログラムを組み合わせればよいのです。
複雑さは違いますが、PCもこれと同じです。箱(ハードウェア)にあたるPC本体と、中身にあたるさまざまなソフトウェアを組み合わせることで、色々なことができます。デスクトップタイプでもノートブックでも、同じ箱としての機能を持っています。箱のメーカーがNEC、富士通、SONY、DELLなどで、中身のメーカーがマイクロソフト、アドビシステムズ、シマンテックなどにあたります。モニタやキーボード、DVDドライブなどは箱の付属と考えればよいでしょう。箱と中身の両方を作っているメーカーもあります。アップルコンピュータ社やサン・マイクロシステムズ社などです。
ITセキュリティで考えなければならないのは中身部分で、箱についてはほとんど気にする必要はありません。
中身はふたつ - オペレーティングシステムとアプリケーションソフトウェア
電卓の例では簡単にするために箱と中身に分けましたが、中身はさらにふたつに分けることができます。オペレーティングシステムとアプリケーションソフトウェアです。
Windows XP、Windows 2000、Mac OS、UNIX、LinuxなどをOS(オペレーティングシステム)と呼びます。OSは基本ソフトウェアともいい、コンピュータを動かすための基本部分を担当するプログラムです。基本的な部分とは、マウスを動かしたらそれに合わせて画面上のカーソルを動かしたり、キーボードで「a」のキーを押したらそれを表示したり、CD-ROMをトレイに入れたら読み込むなどの共通する動作をいいます。
アプリケーションソフトウェアは、MS-Office、インターネットエクスプローラ、Adobe Phitoshopなど、ユーザがPCを使って作業を行うためのプログラムを指します。
よく知られているOSはWindowsです。Windowsはマイクロソフトが開発しており、Windows 1.0に始まり、Windows 95、Windows NT、Windows 2000、Windows XPなどと進化してきました。家電製品や車などは新機能が追加されたり、より燃費がよくなった新型モデルが投入されます。PCも同じように、新機能の追加や、高速化、省エネで、新型モデルが登場します。しかし、他の製品とは大きな違いがあります。それは箱と中身の組み合わせです。
バージョンの違いを確認しよう
箱であるハードウェアが進化するのと同じように中身であるOSも進化します。ハードウェアが高速になれば、より多くの作業ができるようになるため、OSやアプリケーションソフトウェアも高度になります。しかし、それぞれの進化の速度は同じではありません。つまり、ハードウェアが違ってもOSが同じケースもあれば、その反対にハードウェアが同じでもOSが違うケースもあります。
さらに、同じOSやアプリケーションでも違うバージョン(版)が存在します。ITセキュリティにおいては、これらのバージョンが重要になってきます。バージョンは、サービスパックと呼ばれる統合的なアップデートを適用したり、通常のセキュリティアップデートを適用することで変わります。
ハードウェアの動作やアプリケーションソフトウェアの動作でも、バージョンの細かな違いが影響します。バージョンによって問題の起きる箇所が変わるからです。また、サポートセンターに問い合わせる場合でも、自分が使用しているOSのバージョンを確認しておかなければ適切な答えを得ることはできません。
どんなOSやアプリケーションソフトウェアでも、バージョンは簡単に確認できるようになっています。自分が使用しているOSやアプリケーションのバージョンは、チェックしておく方がよいでしょう。
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